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CND Forum – day 4 – Tuesday August 27

7月28日の朝は、マリア管区による祈りで一日がはじまった。美しい音楽とスライドに合わせて、私たちが住むいのちの恵みを観想しながら、神が創造されたいのちの恵みを深く味わい、神に感謝を捧げた。

祈りの後、イエズス会のイスマエル・モレノ神父様から「教会―人種問題と権力の脱植民地化」についてのお話を伺った。モレノ神父様は、権力によって施設や家族、修道会、国、会社が人間的にも霊的にも持続不可能なものに作り変えられてしまったことを指摘され、そのような非人間的な考え方はイエスを迫害した力と同じ考え方であると指摘した。こうした力に抗うために、私たちは共同体を優先させ、日々、共同体の声や証言に耳を傾けることが大切であると強調された。人々と連帯しながら、私たちが人間と自然を中心とした生き方をしていく姿へと変容していくことが、新たな教会の第一歩である。

講演は「神学と脱植民地」というテーマで、レイラ・ルイス氏とシスターサンドラ・マルガリータが行った。サンドラ・マルガリータは、まず私たちが心を開いて福音を読むように呼びかけた。世界で起きているあらゆる負の現実に対して、私たちが心を開き、人々の証言やしるしに耳を傾け、行動を起こすことが大切であると述べた。私たちがあらゆる植民地化の問題について考える時、私たちの中にある優越観や劣等感をありのまま受けとめる姿勢からはじめることが大切である。現代、身近で見られる不平等、暴力、イデオロギー破壊に対して、私たちはさまざまな観点から分析する視点が必要であり、神学が植民地主義を正当化するための道具とされてきた歴史はなかったかと問いかけ、吟味する批判的な観点をもつことが大事であると述べた。このようなプロセスを踏まえて、私たちは教会の位階制度に基づく教会中心の神学から、貧しい人や自然、いのちを大切にする神学に移行していくよう呼びかけられた。このような過程をとおして南北問題、人権問題、自然破壊の問題が解決に向かう。レイラ・セルス氏は、私たちの住む世界を脱植民地化していくために、貧しい人、自然といのちを大切にする生き方へと変換していくよう呼びかけた。現代は資本主義によって引き起こされた南北問題や人権問題、植民地化による他国の自然破壊、貧困の定着化といった問題が未解決のままである。このような現実に対して、私たちは霊的、精神的、知的、物質的な力関係の修復を目指して歩んでゆくように呼びかけられた。

 全体会では、午後に行われた分化会で分かち合われた内容が共有された。そこで私たちは周縁にはさまざまな観方があり、私たちがどこにいるかによって観方が変わってくるので、自分たちがどこに立っているかについてよく識別して、私たちが周縁から世界を見て、脱植民地化していくことが重要であると確認した。私たちが置かれている立場で抱えている問題は異なる。日本では普天間基地、辺野古の問題、福島の原発の問題がある。このように権力をもつ人や組織が弱い立場の人や地域を植民地化している現実がある。それにも関わらず最終的には、神から創られた人間が、神から頂いたありのままのいのちや自然を尊び、いのちとの関わりを喜び、感謝することができる世界を築くことを目指しているとまとめられた。最後に神が創られたすべてのいのちへの賛美と感謝をこめてマニフィカトを4か国語で歌い、プログラムを締めくくった。夕食後は、希望者を対象としたダンスの企画があった。参加者はアイスクリームを食べながら疲れた身体と心をほぐし、とても楽しい時間を過ごした。